ほしーじょの育てる×働く×楽するブログ

元アメリカ田舎のぼっち駐妻。帰国後、再就職して、子育てと仕事を効率よくやることを日々模索中。

子育てのスタートがアメリカで良かった

娘が生まれたのはアメリカに来て1年と少し経った春でした。

それから約3年。娘が満3歳の誕生日を迎える前に本帰国し、日本での生活を始めます。

 

私のアメリカ生活はほぼ、妊娠・出産・子育てだったわけですが、振り返ってみて、子育てのスタートが本当にアメリカで良かったと思えるので、思いつく順に書いてみたいと思います。

 

【夫の心構え・行動】

これが一番大きいです。

「駐在生活で一番良かったのは家族の時間が多かったことだな。」と夫が言うくらい、家族の時間が密でした。休日にゴルフに誘ったりする上司がいなくて、本当にラッキーでした。

(アメリカ駐在でも、ゴルフ、野球などに連れ回されて、ひどい目を見ている妻子たちもいるのです…。)

もともと欲しくて欲しくて待ち望んだ子だったので、夫は子煩悩になりそうだとは思っていましたが、さらにアメリカでの生活がそうさせたと思います。

慣れない海外生活に、英語が不安な妻…となると、出産や子育てに関与度合いも大きくなります。出産する病院選び、その後の子供の病院・学校…色々。日本だったら、「どっちかが資料読んだり、クチコミ聞いて完了!」となるところを、英語でのやり取りで勘違いや間違いがあっては大変だと、夫も真剣に参加してくれました。

不満や心配事を時差を気にせずに思った時に思ったことを話せるのも夫しかいないので、かつては母親や友人に相談していたような内容も全て夫にぶつけていました。

産後のガルガル期は、ドクターが「今後数ヶ月、奥さんはとてつもなく豹変するかもしれない。それはホルモンのせいだ。」って言っておいてくれたおかげで、夫は仏みたいでした。

夫は周りの人々にも恵まれたと思います。日本人が少ない職場なので、身近な先輩パパは同僚のアメリカ人ばかりです。

職場の人にベビーシャワーを祝ってもらい、私が出産した時も病院に花を届けてくれました。

娘が産まれてからは「早く帰らないと子供が寝ちゃうぞ」とか「写真見せて」とか何かと娘のことを気にかけてくれるそうです。

職場の人も「子供が病気になって、ワイフが仕事を抜けられないから、ちょっと行ってくる」「子供の学校の送迎があるから、ちょっと遅れる」「娘の彼氏が今度家に来るんだけれど、どうやって威嚇しようか…」とか、そんな話を気軽にするような人たちなんだそうです。

だから、私が夫の仕事中に「娘が××な感じなんだけれど、病院行った方がいいかなぁ…(一人で連れて行くつもり)」と電話をかけると、みんなで一斉に「病院行け!」という雰囲気になるそうです。そんな環境にいられて良かったです。夫は職場で存分にパパトークをして、意識を高めていたと思います。

これが日本だったら…「子供が産まれました」「そうか!おめでとう。」くらいで終わっちゃいますよね…きっと。

夫は日々の激務でどうしても娘と触れ合う時間が少なく、何日も寝顔しか見られないという時期もありました。娘がどうしてもお母さんじゃなきゃ嫌だという時期もありました。それでも、夫は決して諦めず、ご飯、お風呂、寝かしつけができる時は絶対に自分がやると心に決め、手を出そうとする私とケンカをしてまでも、やり続けました。

その結果、娘のご機嫌をとる(菓子、テレビ、おもちゃを除く)のは、私より上手になりました。

今では娘は言葉でコミュニケーション取れるし、ずいぶん成長してきたので、何ヶ月か別々に暮らすことになっても、父娘の関係は揺るがないだろうなと、私は確信を持っています。夫は寂しくてメソメソしています。

 

【子供の行動】

のびのびと成長しています。日本では東京に住んでいて、アメリカでは田舎に住んでいるから、単純には比べられないと思いますが、子供のペースや興味を大事にして行動できています。小さいうちから、店や道端で知らない人からもにこやかに肯定的な言葉をかけられ続けているので、私も娘もお出かけが大好きです。

プリスクールでは、娘は、気持ちを安心させるためにお気に入りの腹巻を持っている時期があったり、リュックをずっと背負っている時期があったりとこだわりがあるのですが、どの先生もそのまま受け入れて、「今日はリュック置いとく?持っとく?」と声をかけ続けて、娘が自ら手放せるまでとことん付き合ってくれました。しかし、娘の話によると、おやつの時間は必ず置くように言われているから、そうしていると。ちゃんとマナーも教えてくれているようです。「集団生活は周りと一緒のことができなければならない」とばかり思っていた私にとって、先生の対応はありがたかったです。

娘がまだ怖いとか汚いとかがはっきりと理解できないうちに、夏の泥んこサマーキャンプに行ったり、ファームでたくさんの動物と触れ合えたのもいい経験になりました。私はそういうのが苦手なので、簡単に人の手を借りられてよかったです。東京に戻ったら、砂遊びができない保育園、混んでる動物園や水族館、何かと制限の多い公園…とちょっと娘が遊ぶ環境が心配ですが、一方、習い事など新しいことも私が(言葉に)気後れすることなく始めさせてあげられるので楽しみです。

旅行や外食にも小さい頃から連れ出していて、ずいぶん慣れたので、そういう場所に興奮して騒ぐことはありません。なので、日本に帰ってからも場所やタイミングを選べば、楽しい旅行や外食、お出かけを楽しめると思っています。

 

【私のストレス軽減】

妊娠・出産・子育てでアメリカは良い意味でも悪い意味でもテキトーで、「自分で責任持たなくちゃ!」と、主体的な出産、子育てができたと思います。お医者さんも私の意見を聞いてからアドバイスをしてくれる感じでした。(栄養相談は全く参考にならなかったけれど、それでいいんだ!とホッとした覚えがあります。)

ネットで日本の子供を連れたお母さんに対する厳しい風当たりの話を目にするたびに、怯えていました。ベビーカーってどうなんだろう?子供が騒いだらどうしよう?などなど。

アメリカでは、建物に出入りする時はほとんどの人がにこやかに笑ってドアを開けてくれます。子供が騒いだり、泣いていたら、「うちの子もこんな時あったわー」とか「Happy terrible 2!」と励ましてくれました。中には娘に話しかけて気を引いてコロッと泣き止ませてくれる人もいました。なので、子供を連れて外出することで周りの視線を感じて嫌な気持ちになったことはありません。

また、私自身が仕事をしていなくてもお金さえ出せば週に数回、数時間預かってくれるプリスクールは本当に助かりました。娘と同じくらいの月齢の子と遊ぶ機会がないので、娘の発達はどうなんだろう?人との関わりを増やした方がいいのではないか?という悩みをプリスクールに入れることで解決できました。先生も私の拙い英語でも親身になって相談に乗ってくれて、安心感がありました。生活費をやりくりしてでも、自分の時間を持てることでリフレッシュし、さらに子育てを楽しめるというメリットがありました。

私は英語が苦手なので、病院やプリスクールなど色んな場面でうまく通じないとか、娘が日本語を上手に話せるようになるのか?とか言葉のストレスはありましたが、子育てをする上でアメリカにいることがストレスに感じることはほとんどなく、むしろ快適だったと言えます。

 

今後は日本で少し窮屈な子育て環境になるかもしれませんが、娘はやがて3歳なるし、聞き分けもできるようになったし、しつけという観点で娘と関わる必要もあるので、新しい環境で心機一転頑張っていこうと思います。